<農業での使い方のポイント・目次>
◆ 使い始めは有機物と共にEMを大量に施用する
◆ こまめに施用するほど有効
◆ その他の注意点
◆ 資料ダウンロード【EM・1 使用説明書 栽培用】
EMは生き物です。化学肥料や農薬とは使用方法効果が異なります。
自然界には多種多様な微生物がいます。これら生物相(微生物相)を改善することは簡単なことではありません。EMがそれぞれの環境の中で有害な菌に負けず、有用な微生物と連動できるような環境作りを行うことに心掛け、土壌全体を発酵させることをイメージして使用してください。
農業では、「土づくり」が重要ですが、これには物理性・化学性・生物性の改善という3つの要素があります。この3つの要素は、土づくりの上で密接に連動するので、総合的に改善することが大切です。EM活用はこの中の生物性(微生物性)の改善を図ることが主な目的です。この生物性(微生物性)の改善は物理性・化学性の改善にもつながりますが、効果的にEMを活用する場合には化学性、物理性などの土壌診断を行い、適切な改善を行うことが大切です。
◆使い始めは有機物と共にEMを大量に施用する
土壌の微生物相を改善させるためには、予め活性を高めたEMを有機物と一緒に大量に施用する工夫が必要です。
EMは糖蜜や米ぬかなどの分解されやすい有機物を好みます。また、植物残渣や畜産廃棄物、水産残渣物、緑肥などの有機物もEMが働くために重要です。これら有機物はなるべく新鮮なうちにEMを優占させて利用することがポイントです。
<EMの活性を高めるには>
- EM活性液を作って施用する方法
- 良質のEMボカシを作って施用する方法
- 腸内でEMが優占した家畜の排泄物を活用する方法
◆こまめに施用するほど有効
気温や水分など農業環境は変動が大きいので、EMの活性や密度も常に変化します。EMに援軍を送るつもりで、こまめなEMの施用がポイントです。
- 前作残渣や堆肥のすき込み前後
- 種子処理
- 育苗中のかん水
- 植え穴へのかん水
- 生育中の土壌及び葉面散布
栽培で水を使う時には、少しでもEM・1を混ぜる。こまめに散布することを心掛けてください。
<EM散布要領>
- EMの散布は、雨ふりの前後か、曇りの日がよく、晴れの日は早朝か夕方に行いましょう。
- かん水するたびに混入します(EM希釈倍率は1万倍でも良い)。
- EM導入初年度は、EMやEMボカシの散布回数、使用量を通常より増やします。
EMを大量に使用する場合はEM活性液を利用すると良いでしょう。 - またEM施用後は、土壌が乾燥しないように、敷きワラやマルチなどを利用します。
注入器で土壌深くにEMをかん注する方法もあります。
◆その他の注意点
1) 有効期間
- ボトルに標示してある有効期限内です。開封後は早めに使い切ってください。
2) 保存場所
- 1日の温度変化の少ない暗所で保存してください。(10~25°Cが最適です。)
- 冷蔵庫での保存は避けてください。
- ビニールハウスの中などは1日の温度変化が大きいので避けてください。
- 冬期にEMを凍らせないようにしてください。
3) 希釈液
- EMの希釈液は使う直前に作製し、すぐに利用してください。
EM希釈液は夏期で1~2日、冬期でも3日以内には使い切るようにしてください。
4) 葉面散布
- 葉物など作物の種類によっては、濃い濃度の葉面散布をおこなうと、EMに含まれる有機酸で葉面に黄色い斑点が発生したり、乾燥が激しい時期に生理障害を起こすことがありますので、ご注意ください。
- 散布に用いる水は、できる限り塩素を含んでいない良い水をお使いください。
5) 殺菌剤とは併用しないでください。
◆資料ダウンロード【EM・1 使用説明書 栽培用】
EM1の内容や土壌微生物の働きからボカシの作り方、圃場での使用法まで農業でのEM1の利用法を解説しています。
<目次>
1. はじめに
2. 農業でのEMの使い方のポイント
3. 具体的な使い方
3-1. 水田
3-2. 畑地
3-3. 樹園地
3-4. プランター
4. EM資材の作り方、使い方
4-1. EM活性液、 EMストチュウ(EM5)など
4-2. EMボカシ
4-3. EM発酵堆肥
5. 付録
5-1. 希釈倍率早見表
5-2. 土づくり
6. EMシリーズ関連資材
〈A4判 40頁〉
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