特徴
EM・3は、光合成細菌の生菌と生菌がつくりだした種々の活性物質で構成され、紅色非硫黄細菌 主体の微生物資材です。使用にあたってはEM・1と併用します。主に、EMを本格的に農業でご利用になる方の資材です。EM活性液製造時にEM・1の半分程度の量を入れる方法もあります。有機JAS資材リスト登録番号:JASOM-131214
光合成細菌の役割
光合成細菌は地球上に広範囲に分布し、太陽のエネルギーを利用し、光合成を行い更に窒素固定を行います。 光合成細菌は、自然環境のなかで多面的な機能を発揮します。
例えば、太陽のエネルギーを取り込んで窒素固定をする作用がある反面、反対に窒素を切り離す脱窒素作用もあります。また、炭酸同化をするかと思えば脱炭酸作用もおこないます。さらに、硫化物を酸化したり還元したりして有害な物質を無害にする働きを有します。 そのようにエネルギーの授受によってバランスを保っていると理解すると良いでしょう。
もっと簡単に説明すると、植物にとって栄養が少ない場合は合成し、多すぎる場合は取り除き別の方向へ回してしまう働きをしていると思うとよいでしょう。
このように、光合成細菌は、地球上で生ずる窒素、炭酸、硫黄の循環に大きな役割りを果たしております。その働きは、地球上の食料生産、エネルギー確保、環境悪化、公害問題の解決に大きく貢献します。
*脱窒素作用 → 嫌気条件で硝酸、亜硝酸のような窒素酸化物を亜酸化窒素または窒素に変え放出することをいう。NO3- → NO2- → NO → N2O → N2
使用方法
EM・3を使用するにあたっては、EM・1を使用することを前提とします。 なぜなら、光合成細菌は汚染物質には強いが、雑菌や病原菌には弱いためです。弱いということは、雑菌や病原菌に比べて微生物としての分裂速度が非常に遅いということです。
EM・1で光合成細菌の増殖を邪魔する雑菌などを除去しない限り、光合成細菌の合成能力は発揮できないことになります。
1) 稲作の場合
【期待効果】
◎ 光合成細菌は有機酸などを消費することから、田植え時の過剰な有機酸による活着 阻害を抑制する効果が期待されます。
◎ 菌体の施用で籾重や登熟歩合が高まる 効果も期待されます。
【使用時期】
田植え直後と出穂1ヶ月前の2回が効果的です。
【散布方法】
反当たり1リットルの光合成細菌を5~10倍に水で希釈して増量させ畦畔からの散布や水口から投入し、水田全体に行きわたるようにして下さい。散布する時は、活性液が流れ出ないように水尻は止めて下さい。
2) 畑作・果樹の場合
【期待効果】
◎ 光合成細菌体中にはカロチン系色素が多く含まれ、その成分が作物に吸収され、トマト、イチゴ、トウモロコシ、モモ、スイカ、温州ミカンなどの作物でビタ ミンB群やビタミンCの増加が報告されています。また、作物の保存性も向上した事実も報告されています。
◎ 菌体が土壌中の有用微生物を増殖させる効果が報告されています。
【使用時期と散布方法】
■ 微生物の多様化のために、土づくりの時や、栽培期間中に水で500~1000倍に薄め、定期的に散布します。
■ 果菜類は開花後に1000倍に薄めて散布します。
■ 果樹は生理落下後にEM・1活性液とともに葉面散布時に500~1000倍に薄めて散布します。
使用期限
有効期限はキャップに記載。
保存方法
- 保管場所は光の当たらない冷暗所がおすすめです。光の当たる場所で保管すると劣化して変色する場合があります。
- お子様の手の届かない場所に保管してください。
使用上の注意
- 開封後はお早めにご使用ください。
- よく振ってからご使用ください。
- ご利用後は、その都度キャップをしっかりと閉めてください。
- 人畜無害で口に入っても安全ですが、飲用ではありませんので、用途外のご使用によるいかなる損害についても一切責任を負いかねます。ご了承ください。
品質の保証について
- 製造過程において、化学合成物質は一切使用しておりません。
- 開封前に白色の浮遊物、沈殿物、色のばらつき、容器のへこみなどが発生することがありますが、品質劣化ではありません。
- 微生物の性質上、使用結果に対する損害賠償の責任は、本品代金の範囲内とさせていただきます。
※ 10L(箱サイズ:24×25×24)